新制中国の望郷編② 山東省 泰山

 泰山のある泰安市は、山東省中部にある人口500万余りの町。泰山は世界の複合遺産にも登録されている世界的に有名な山。

f:id:moritayuuzou:20210625175642j:plain

泰山頂上からのご来光

f:id:moritayuuzou:20210625174956j:plain

仙人が住むと思われていた泰山頂上

f:id:moritayuuzou:20210625175030j:plain

早朝、泰山頂上から西を見る

f:id:moritayuuzou:20210625175125j:plain

泰山頂上でご来光を待つ筆者

 古代においては、聖地泰山の標高1545メートルの頂上に仙人が住むと思われていた。そのため、不老長寿を願う秦の始皇帝は、天により近い頂上まで登り、仙人に会ってあやかろうとした。しかし、果たせなかったので、方士の徐福に仙薬を求めるように命じたとされている。

f:id:moritayuuzou:20210628172340j:plain

泰山山頂の全景

f:id:moritayuuzou:20210625175402j:plain

山頂の玉皇頂全景

f:id:moritayuuzou:20210625175333j:plain

頂上の玉皇頂の入口

f:id:moritayuuzou:20210625175202j:plain

玉皇頂の中にある1545メートルの山頂標識

 秦の始皇帝は、泰山の地で封禅の儀式を行った。封禅とは、皇帝が即位したとき、皇帝の正統性を示す山頂での儀式で、始皇帝以後、72人の皇帝が行なったとされている。

 これは、日本の天皇が即位した証として、大嘗祭を行うことに類似している。

f:id:moritayuuzou:20210625175432j:plain

山頂近くにある石碑

f:id:moritayuuzou:20210625175452j:plain

泰山の案内地図

 今では有名な観光地になっており、沢山の人が訪れている。泰山登山は、バスやロープウェイを利用すれば簡単で、一部徒歩はあるが、1日あれば往復できる。私はご来光を見るために頂上で一泊したが、大変寒かった。

f:id:moritayuuzou:20210625174933j:plain

山頂近くの南天門に通じる道

f:id:moritayuuzou:20210625175747j:plain

南天門から見下ろしたた長い階段

f:id:moritayuuzou:20210625175805j:plain

南天門を過ぎると山頂エリア

f:id:moritayuuzou:20210625175955j:plain

レストランやホテルがある山頂エリアの天街

f:id:moritayuuzou:20210625175848j:plain

天街から南天門を見下ろす

 頂上近くでは、長い階段を上った所に南天門があり、門をくぐると天街である。天街にはホテル、レストラン、土産物店があり、多くの人が御来光を見る所でもある。

f:id:moritayuuzou:20210625180029j:plain

玉皇頂の出口

f:id:moritayuuzou:20210625180047j:plain

玉皇頂の碑

 頂上の玉皇頂へ行く途中に、岸壁に記された、“唐摩崖”と呼ばれる多くの碑文がある。唐摩崖からさらに階段を上がると、“玉皇頂”と呼ばれる泰山山頂に着く。泰山では複数の神が信仰されているが、最も位が高い神が“玉皇大帝”で、頂上を玉皇頂と呼んでいる。

f:id:moritayuuzou:20210625180128j:plain

玉皇頂のすぐ下にある多くの碑文が刻まれた唐摩崖

f:id:moritayuuzou:20210625180143j:plain

唐摩崖の前に立つ筆者

 玉皇頂から更に奇岩の間を進むと、日観峰に着く。ここには気象台があり、高い鉄塔が建ち並び、大変近代的な雰囲気で、古い建物の多い泰山のイメージからは、少々かけ離れている。

f:id:moritayuuzou:20220310145803j:plain

mm

2022年3月14日追記