敦煌の鳴沙山と月牙泉(1990年8月)
私は敦煌には2度訪れた。2度目は1990年8月6日だった。敦煌のホテルに泊まって、翌8月7日は1日ツアーのバスで、敦煌の南約5キロの砂漠の中にあるオアシス月牙泉を訪ねた。
砂漠は東西40キロ、南北20キロに渡る広大な砂地が広がっており、砂丘が多い。その砂丘を“鳴沙山”と呼んでいるが、その鳴沙山の谷間に湧き出た泉を“月牙泉”と呼んでいる。これは泉が三日月の形をしており、中国語で三日月は“月牙”なので、“月牙泉”なのである。
周囲を緑のない砂地に囲まれた盆地のような所にある月牙泉は、枯れることがない透明な水の池なのだが、一体どこから湧いているのか、広い砂漠の現場に立って眺めてみたが一層分からない、大変不思議な自然現象。周囲1kmあまりの月牙泉を歩いて回って見たが、池の周囲はアシなどの草地になっていた。
多くの観光客は、ラクダに乗って砂漠を散策していたが、私は裸足になって砂丘を歩いた。砂滑りなどもあって、童心に戻ったように楽しい一日を過ごすことができた。
翌8日は莫高窟を訪ねたが、中に入っても壁画を撮影すると、高い撮影料を払わなければならないので、撮影しなかった。