ミャンマー北部探訪㉕ 朝市に多種の川魚
12月初めのプーターオの早朝は、濃霧がたなびいて摂氏12・3度と肌寒い。
午後10時から午前5時頃までは電気の明かりがない町だが、夜明けの午前6時頃から朝市が開く。昔ながらの素朴な朝市で、近くの村々からやってきた売手と、食材を求める人々が大勢やってくるので、特に6時半から7時半頃までは、人出が多く混雑する。
本来の4大民族が、今では言葉がなんとか通じ、衣服や風習も類似しているので、私には見分けができなかったが、現地の人々には見分けられるとのことだった。
とにかく、豊かな食材が所狭しと地上や長いテーブルの上に並べられている。高い山に囲まれたプーターオ平原には川が多く、エーヤワディー河の源流の1つでもある。その川にいる魚の種類が多いのに驚かされた。現地の人達に何度も尋ねたが、プーターオの川にいる魚だという。
海から1300キロも離れた山奥の高地に、海とはほぼ同じような魚がいる。サヨリ、チヌ(黒鯛)、コノシロ(コハダ)、ウツボ、ボラなど、私の故郷の海で見かけるような魚がいる。
海から遠く離れた内陸の山奥の川に、海とほぼ同じような新鮮な魚が朝市で売られている。今朝か、前日に獲った魚だと思うが、これらの魚たちは、川から海へ出たが、海から川をはるばる上って来たのだろうか。
いずれにしても、海と同じように、魚・カニ・エビなどの種類が多いのには驚かされた。人類と同じように、魚類も水を頼って遠くまで移動したのだろうか。プーターオで1番驚かされたのは、朝市において、新鮮な多くの海魚と同じような川魚が売られていたことだった。