各民族の伝統体育① ウイグル族(新疆ウイグル自治区)
中国大陸の各民族による、44種目で68項目披露されたこの体育運動会は、オリンピックを頂点とする欧米式の順位や時間や技を競う近代的競技スポーツとは異なって、伝統を重んじ、民族文化伝承を重視しているので、7歳から72歳までの参加者であり、楽しく、気軽に演じられていた。中には、自己鍛錬としての武術も披露され、大変な熟練者もいた。
各民族の名称と各種体育の名称を確認するのは大変苦労した。努力はしたが、通訳を通じてのことなので、聞き取れずに、不明のものがある。
この伝統体育運動会における、ウイグル族の空中回転や、祭りに付随する行事だという、朝鮮族の“クネ”と呼ばれる大きなブランコ、それに空中高く跳躍する“ノルデチィキ”という跳技などは、日本から雲南、ヒマラヤ地方にかけて共通している、空中の精霊と遊び、楽しませるためのような行事で、精霊信仰と関わりがあるような、伝統体育でもあった。
いずれにせよ、水に関する以外の中国大陸的体育の原型がすべてあり、伝統体育の本質を知る上にとって、千載一遇の好機であった。
とにかく、各民族をまとめて民族毎に順次紹介するので、注意してご覧あれ。