昆明の民族村(2018年4月)雲南省

 2018年の4月8日、成田から中国の上海経由で雲南省都の昆明に飛んだ。中国訪問は、第1回の1975年以来、今回で丁度80回目。昆明は1980年4月と82年4月の2回訪れているので、36年ぶり3度目の訪問であった。

 標高1900メートルにある昆明は、以前は人口2~3百万人であったと記憶しているが、今はなんと540万人もの巨大な都市になっていた。

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ホテルの窓から見る昆明駅の方角

 雲南省には多くの民族が混住し、多言語社会でもあり、 昆明には、雲南省の各地方からたくさんの人が移住したり出稼ぎに来たりしている。

 昆明の郊外にある“雲南民族村”には、25の少数民族の住居や広場が再現されており、各民族の美しい娘たちが案内してくれる。

 昆明の南に哀(アイ)牢山(ロザン)があり、その南側には越系のタイ(泰)、ミャオ(苗)、ヤオ(揺)、チュワン(壮)、ジノー、ワ(仾)族などが住んでおり、北側の昆明近辺にはチベット系のイ族、ぺ(白)、プーラン(布朗)、ハニ(哈尼)、ナシ(納西)族などが住んでいる。

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ハニ族の展示場

 日本語通訳の曹さん(48)の案内で、午後1時から民族村を見た。まずハニ族、そしてタイ族、次のミャオ族の村で、22歳の娘ワンエンさんを撮影し、ラフ族の村ではヤ・ニーさん(24)を撮影した。

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ラフ族のヤ.ニーさんとミヤオ族のワンエンさん
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タイ族の娘さん、右ワ族のリューエーカさん
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プーラン族とタイ族の娘さん

 ワ族の村には、赤い塗料を使って岩面に大の字形の人が描かれていた。これは広西壮族自治区にある約2千年前の“花山岩画”とほぼ同じもので、もしかすると、彼らの先祖が花山岩画を描いたのかもしれない。

 ジノ―族の村には性のシンボルが多くあり、彼らの先祖はひょうたんから生まれたという伝説があった。

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ジノー族の木の彫刻やプーラン族の石の男根と筆者

 少数民族の多くは、性に対して比較的おおらかで、象徴的なものが多く、祖霊信仰と同時に精霊信仰であった。その依り代としての飾り物は、守護神または魔除けとして村の入り口や中央の広場、家の入口などに設置されており、日本の道祖神と同じようなものであった。

 民族村は広くて見る物が多いが、午後の半日かけて10の民族を見学しただけであった。