東南アジアのラオスやタイにも多い、小型トラックや小型三輪のタクシー”サイカ”は、安いが乗り心地は良くない。20代と思える人の良さそうな青年が、200バーツ(約650円)で半日市内観光するというので、彼の運転する車に乗った。
まず町中の大きなダイアナ寺院を訪れた。褐色の屋根に尖塔のある大きな寺の広場に輪タク”サイカ”が沢山止まって観光客が多く、読経も流れていた。タイやラオスには立派な寺院が多く、もう見飽きていたが、大きな寺院なので40分近くも見学した。
次には中心地から少し離れた丘の上の金色に輝くスエダゴン・パコダを訪れた。パコだは修復中で、下部がブルシートで囲われていたが、頼みもしないのに、中年の女性が案内についてくれた。しかし、英語ではなく、タイ語とミャンマー語交じりでよく理解できない。運転手は入口まで案内してくれたが中には入らなかった。
床は大理石を敷き詰めてピカピカ。靴を脱がされて素足で歩くのだが、12月の乾季とは言え日差しが強くて床が熱い。素足の彼女は慣れているのか、熱がる私を笑う。私はいつも靴を履いているので足の腹の皮膚が柔らかくなっているのか、床が痛いように熱いのでなるべく日陰を歩いた。
日曜から左回に一週間の礼拝所が指定されている。
大きなパゴタの台座には、日曜日から右廻りの順にお祈りをする場所が決められている。今日は月曜で、西側のその場所で参拝するように勧められ、両膝をついて手を合わせた。
30分近くも案内してくれ、最後に10枚ずつの絵葉書を勧められた。彼女は正式の案内人ではなく、絵葉書や土産物を売りつけるのが目的であったので、断るのも悪い気がして200バーツで買った。
パコダの丘を降りると、道は未舗装で凹凸が多い。車は埃を立ててバタバタと音高く走り木製の門の前で止まった。150バーツ払って民族村に入った。私は民族研究家でもあるので各民族について少々の知識はある。
首長のカリヤン族やアカ族の娘たちがいた。ここは観光村なので土産物を売るのが中心。あまり関心が持てなかったので長くはいないで門を出た。門の前で待っていた運転手が次の場所へと車を走らせた。
次にはタンマーヨン寺院を案内してくれたが、寺院はもう見飽きてもいるので、20分ほどで金色に輝く華やかな仏像などを一巡して、ホテルに戻った。